要点
樹脂盛り加工の生産量は、装置の型式や吐出速度だけでは見積もれません。特に重要なのは、吐出ヘッド数、製品の寸法と形状、製品ごとの樹脂量、計量ポンプの容量、トレイのレイアウト、位置決め方法、投入時間、許容不良率です。
単純な形状のステッカーを規則的に配置したシートであれば、 PJ180半自動機、 DJ771 3軸機、 SJ4060 CCDビジョン搭載機 のいずれも、同じ多ヘッド吐出の仕組みを利用できます。3機種とも実演と同じ5ヘッド構成で、同等の計量ポンプを使用する場合、吐出工程の生産能力の差は想像するほど大きくない可能性があります。主な違いは、作業者が位置決めやトレイの取り扱いをどこまで担当するかです。
実務上の判断基準: 一律の「毎時生産個数」ではなく、実測したトレイのサイクルタイムを基に生産量を見積もってください。最高速度と最高の吐出精度は、両立が難しい場合が少なくありません。
押さえておきたいポイント
- トレイ全体のサイクルタイムを実測することから始める。 装置の型式や吐出速度だけでは、シフト当たりの良品数は予測できません。
- ヘッド数を増やせるのは、対応するレイアウトの場合に限る。 製品の間隔、経路、樹脂量、ポンプの押しのけ容積、各吐出口の流量バランスが、並列吐出に適している必要があります。
- 自動化によって変わるのは、作業工数と位置決め作業。 ポンプと使用ヘッド数が同等であれば、PJ180、DJ771、SJ4060の吐出工程だけの処理速度は近くなる場合があります。
- 少量吐出では、構成ごとのテストが必要。 目標生産量にかかわらず、最小サイズの製品には、単一ヘッド、小容量ポンプ、または流量を抑えた制御が必要になる場合があります。
- 良品数で計算する。 投入、トレイ交換、硬化工程の処理能力、検査、手直し、不良品を見積もりに含めてください。

装置の型式だけでは生産量が決まらない理由
PJ180、DJ771、SJ4060は、いずれも同じ基本的な2液性樹脂の計量・吐出原理を採用しています。樹脂量や精度の要求に応じてギアポンプの容量を選べるため、生産量がカタログ上の一定の範囲に固定されているわけではありません。
樹脂量が多いバッジ、銘板、自動車用エンブレムでは、1回転当たりの吐出量が多い大型ポンプが有効な場合があります。一方、非常に小さいステッカーでは、より細かな量の制御が必要なため、理論上の生産速度が低くても、小容量ポンプと単一ノズルのほうが適していることがあります。このため、実用的な生産量の見積もりでは、まず製品と樹脂を確認し、そこからポンプ、吐出ヘッドの構成、移動機構を選定する必要があります。
実際の生産量を左右する6つの要素
吐出ヘッド数
今回のDJ771実演で使用しているような5ヘッド構成では、条件の合う5か所に並列吐出できます。ただし、製品間隔、樹脂の流れ、ノズル間隔、トレイのレイアウトが適切で、5本すべてのノズルを正確に位置決めできることが前提です。Robotaの標準多ヘッドユニットは最大8ヘッドに対応します。それを超えるヘッド数は、製品間隔、樹脂の流量バランス、取り付けレイアウトを検証したうえで、特注設計として対応可能です。位置合わせが難しくなったり、一部の位置に補正が必要になったりする場合は、ヘッドを増やしても良品生産量が増えるとは限りません。
製品の寸法と形状の複雑さ
単純な円形、長方形、規則的なロゴ形状は配置しやすく、同じ経路を繰り返して加工しやすい形状です。細部、狭い部分、穴や切り欠きがある場合は、移動速度を落とすか、経路をより細かく最適化する必要があります。製品の位置や向きのばらつきが、実用的な治具で管理できる範囲を超える場合は、CCDによる位置決めを評価してください。このように、形状と配置はサイクルタイムと不良率の両方に影響します。
製品ごとの樹脂量
樹脂の盛り高さや表面積が大きいほど、必要な樹脂量も増えます。2枚のシートに同じ個数の製品が配置されていても、通常、目標樹脂量の多いシートほど吐出に時間がかかります。また、糸引き、はみ出し、気泡を生じさせずに目標量を吐出できる速度は、樹脂の粘度や温度によっても変わります。
計量ポンプの容量
装置の型式ごとに、吐出速度の範囲が一律に決まっているわけではありません。ポンプの押しのけ容積は、必要な樹脂量と、安定して生産する必要がある最小サイズの製品を基準に選定してください。
例えば、混合比1:1のポリウレタン樹脂を使用し、非常に小さいステッカーにも対応する工程では、1.2 ccのギアポンプ2台、または0.6 ccのギアポンプ2台を検討できます。混合比3:1のエポキシ樹脂を使用する工程では、2.4 ccと1.2 cc、または1.2 ccと0.6 ccのポンプを組み合わせて評価できます。これらは構成例であり、すべての用途に共通する指定ではありません。最終的な選定には、実際の樹脂、目標吐出量、製品を使ったテストが必要です。
| 生産条件 | 評価する構成例 | 確認が必要な項目 |
|---|---|---|
| 混合比1:1のポリウレタン樹脂で、微量・精密吐出にも対応する必要がある場合 | 1.2 ccのギアポンプ2台、または0.6 ccのギアポンプ2台 | 安定して吐出できる最小量、樹脂粘度、目標樹脂量、最小サイズの製品 |
| 混合比3:1のエポキシ樹脂で、比較的細かな量の制御が必要な場合 | 2.4 cc + 1.2 cc、または1.2 cc + 0.6 ccのギアポンプ | 混合比、A/Bの供給安定性、目標吐出量、必要精度 |
| 樹脂量が多い大型製品 | 実際に必要な吐出量を基に、押しのけ容積がより大きい組み合わせを評価 | サイクルタイム、端部での樹脂の保持、気泡、流量の安定性、同じ装置で小型製品も生産する必要があるか |
| 小型製品、または高い精度が求められる製品 | まず、小容量ポンプを使用した単一ヘッド吐出を評価 | ノズルの位置決め許容差、制御可能な最小吐出量、合格とするサンプル品質 |
製品の幅だけでポンプを選ばないでください。 製品面積、樹脂の盛り高さ、樹脂の種類、混合比、粘度、ヘッド数、必要な最小吐出量が、最終的なポンプ選定に影響します。上記の組み合わせはサンプルテストの検討例であり、一律の推奨構成ではありません。
トレイの位置決めと作業者の作業
PJ180では、作業者が製品の位置決めを行い、各列の加工が終わるたびにステッカートレイを移動する場合があります。DJ771は、トレイを正しい基準位置に置いた後、保存した座標に沿って自動で動作します。SJ4060は有効作業範囲内の製品位置を認識できるため、トレイを厳密に配置する必要性を減らせます。これらの違いが、作業者の負担と、各サイクルで吐出以外にかかる時間を左右します。
投入、硬化、検査、不良品
吐出サイクルが速くても、そのペースでシフト当たりの良品数を確保できるとは限りません。トレイには、投入、搬送、水平出し、硬化、検査、交換の作業が必要です。硬化ラックの容量、作業者の対応、品質検査が追いつかなければ、吐出速度を上げても最終的な生産量は増えません。
規則的なステッカーシートでのPJ180・DJ771・SJ4060の比較
PJ180
柔軟に対応できる手動位置決め
選定に適した条件: 製品の切り替えが多く、ロットが小さめで、作業者がトレイを安定して移動できる場合。
生産量の制約: 列の切り替え、トレイの移動、一定のペースでの投入には、作業者が継続して関与する必要があります。
DJ771
同じトレイ配置で経路を自動再現
選定に適した条件: 製品位置が一定で、治具や基準点によって各トレイの位置を揃えられる場合。
生産面の利点: 装置が保存した経路を実行している間に、作業者は次のトレイを準備できます。
SJ4060
配置のばらつきに対応するビジョン位置合わせ
選定に適した条件: シートや治具による実用的な位置管理を行っても、製品や印刷位置のばらつきが大きく、固定座標では安定して対応できない場合。
作業面の利点: 対応可能な製品では、トレイを厳密に配置する負担と、位置ずれによる不良のリスクを減らせます。
単純な形状のステッカーを等間隔に配置した場合、これらの装置の主な違いは、吐出能力そのものよりも、作業工数と位置決めの自動化にあります。そのため、比較の際には、作業者がどこまで作業に関与できるか、実際の製品位置がトレイごとにどの程度安定しているか、という2つの点を確認してください。
レイアウト、位置決めのリスク、樹脂の検証を含む、より幅広い比較については、 ステッカー用ドーミングマシンの選び方 および 半自動と自動のドーミングマシン比較ガイドをご覧ください。

速度と微量吐出の制御には両立の難しさがある
合計流量を増やしたり、並列に使う吐出口を増やしたりすると、実際の吐出時間を短縮できます。ただし、ポンプの押しのけ容積、ノズル間隔、経路は、最小の目標樹脂量を制御できる条件にする必要があります。大型ポンプや多ヘッド構成が本質的に不正確なわけではありません。選んだ構成では吐出量や位置を十分に細かく制御できず、製品や合格基準に適合しない場合にリスクが生じます。
製品幅の一律の判断基準はありません。生産設備の構成を確定する前に、最小の樹脂塗布面積、目標樹脂量、端部までの距離、樹脂粘度、混合比、ポンプの押しのけ容積、ノズル、許容不良率をテストしてください。間隔、流量バランス、微量吐出の判断について詳しくは、 単一ヘッドと多ヘッドの比較ガイド をご覧ください。
購入時の注意点: ラインで制御する必要がある最小サイズの製品と目標吐出量を確認してから、ポンプ容量とヘッド数を選んでください。最大のポンプや最多のヘッド数を先に選ぶことは避けましょう。
規則的に配置したロゴステッカーの生産量検証例
以下のDJ771生産動画は、規則的なステッカーレイアウトでの多ヘッド吐出を示しています。吐出パターンとサイクルを確認する映像資料としてご覧ください。ただし、結果はテストした製品、樹脂量、ポンプ構成、ノズル間隔、設定した経路に対応するものです。
DJ771による多ヘッド生産の実演です。以下の参考データは、5本の吐出ノズルを使用し、約1.95 × 4 cmのRobotaロゴステッカー120個を規則的に配置した条件で、約45秒のトレイサイクルを観測したものです。特定のサンプルで得られた結果であり、あらゆる製品に共通する生産量の保証ではありません。
以下の数値は、特定のサンプルでの比較基準として役立ちます。すべてのお客様や製品に対して保証する生産量の範囲ではありません。
| テスト条件 | 実測値または推定結果 | 重要な適用条件 |
|---|---|---|
| DJ771、ノズル5本、1.95 × 4 cmのRobotaロゴステッカー120個を規則的に配置 | トレイ当たり約45秒 | 樹脂量、ノズルの経路、経路の最適化によって、サイクルタイムは約±8秒変動する場合があります。 |
| PJ180、ノズル5本、同じステッカーを使用し、各列の加工後にトレイを移動するだけでよいレイアウト | 推定生産量はDJ771の例より約30–40%低い | 作業者は、トレイの移動と投入を一定のリズムで行う必要があります。手動での位置調整が増えると、生産量はさらに低下します。 |
| SJ4060、ノズル5本、同じステッカーを使用し、同等のポンプ押しのけ容積 | 推定生産効率はDJ771の例より約10–20%高い | SJ4060で微量吐出用の小容量ポンプを使用する場合、単純なステッカーの生産量はDJ771と同程度になることがあります。 |
DJ771の実測例は、45秒のトレイサイクルを中断なく継続できると仮定すると、計算上は毎時9,600個の総生産量に相当します。この数値をシフト生産量の保証に使うべきではありません。実際に得られる良品生産量を算出するには、トレイ交換、樹脂補充、清掃、検査、硬化工程の処理能力、小停止、不良品による損失を差し引く必要があります。
実際に得られる生産量の計算方法
- 繰り返し使用する1枚のトレイの条件を決める。 製品寸法、個数、レイアウト、樹脂の種類、目標吐出量、ノズル数、ポンプ構成を記録します。
- 実際の吐出時間を測定する。 ポンプの公称流量だけでなく、樹脂の吐出とノズルの経路全体にかかる時間を含めます。
- 吐出以外のサイクル時間を加える。 スキャンや位置決め、トレイの移動、投入、取り出し、作業ステーション間の待ち時間を含めます。
- 毎時総生産量を計算する。 トレイ上の製品数を、トレイ全体のサイクルタイム(秒)で割り、3,600を掛けます。
- 実際に得られる良品生産量を計算する。 総生産量から、清掃、樹脂補充、段取り替え、検査、硬化工程の制約、小停止、想定不良率による損失を差し引きます。
毎時総生産個数 =(トレイ当たりの個数 ÷ トレイ全体のサイクルタイム[秒])× 3,600
シフト当たりの良品数 = 毎時総生産個数 × 計画稼働時間[時間]× 実測工程効率 × 良品率
生産データがある場合は、一律の効率係数を当てはめないでください。短時間のサンプル運転を行い、実際のトレイ交換時間、中断時間、良品率を測定します。
トレイのサイクルからシフト当たりの良品数を求める
シフト生産量の見積もりには、結果の根拠となる実測値を示す必要があります。DJ771の45秒というトレイサイクルの例を、そのまま8時間の生産保証に換算したり、根拠のない業界標準の効率範囲を当てはめたりしないでください。生産に使えない時間と、完成品のうち検査に合格する割合を測定します。
| シフト計画に必要な項目 | 記録する内容 | 良品生産量に影響する理由 |
|---|---|---|
| トレイ当たりの個数 | 実際の生産レイアウトに配置した製品数を数える | これが、トレイサイクルを完了するたびに得られる生産個数です。 |
| トレイ全体のサイクルタイム | 吐出時間、並行して行えない位置決め時間、トレイ交換時間を測定する | 別の作業ステーションが稼働している間に行う作業時間を、重複して加算しないようにします。 |
| シフト内で生産に使えない時間 | 清掃、樹脂交換、段取り、計画休憩、その他の停止時間を記録する | 完了できるトレイ数を計算する前に、この時間を差し引く必要があります。 |
| 実測良品率 | 実際の生産を代表する運転結果から、合格個数を総検査個数で割って求める | 総吐出生産量は、不良品による損失を差し引く前の数値です。 |
| 硬化・検査工程の処理能力 | シフト当たりに水平出し、硬化、搬送、検査が可能なトレイ数を確認する | 吐出が速くても、後工程がボトルネックになると、良品生産量の上限が決まります。 |
生産可能時間[秒]= 予定シフト時間[秒]− 清掃時間 − 樹脂交換時間 − 段取り時間 − 計画停止時間
シフト当たりの完了トレイ数 = 生産可能時間[秒]÷ 実測したトレイ全体のサイクルタイム[秒]
シフト当たりの良品数 = 完了トレイ数 × トレイ当たりの個数 × 実測良品率
実際の受注品に使用する予定の吐出ヘッド構成、ポンプ容量、樹脂、トレイレイアウト、作業手順で検証してください。いずれかの条件が変わった場合は、以前のシフト生産量の見積もりを流用せず、サンプル運転をやり直します。
複雑なステッカーレイアウト:SJ4060がより大きな価値を発揮する場面
DJ771は複雑なプログラム経路にも対応できますが、各トレイの製品位置が保存座標と一致している必要があります。適切に設計した治具は、配置にかかる時間と作業者の疲労を減らせます。固定座標での生産は、トレイのずれ、印刷位置のばらつき、自由配置の影響を受けます。一方、穴や切り欠きの位置を毎回揃えられる場合は、保存した経路で対応できます。
こうした位置の違いに対して手動補正を繰り返す必要がある場合、SJ4060の価値が高まります。作業者は有効作業範囲内にトレイを置いて加工を開始し、吐出が進む間に、もう一方の作業ステーションで加工済みトレイを交換できます。
以下のSJ4060動画は、複雑なステッカーレイアウトに対する単一ヘッド吐出を示しています。DJ771との多ヘッド吐出速度の直接比較ではなく、ビジョンによる位置認識、経路の自動実行、厳密なトレイ位置決めの作業を減らす工程を確認するための映像です。
SJ4060による複雑なステッカーの単一ヘッド生産実演です。この動画から生産量を計算する場合は、映像内のシートレイアウト、吐出箇所数、樹脂量、ポンプ容量、認識時間、計時に使用する正確な開始点と終了点を記録してください。
極端に小さな形状が非常に多数含まれる場合を除き、複雑なA5ステッカーシートの参考吐出時間は、シート当たり約7–10秒です。もう一方の作業ステーションでトレイ交換に要する時間は、通常約2–3秒です。一方のテーブルで加工している間に他方のトレイを交換できるため、二ステーション方式では作業者の待ち時間を減らせます。
ただし、この目安は、実際のA5デザイン、吐出箇所数、樹脂量、ポンプ容量、認識条件、品質要求に照らして検証する必要があります。カメラによる位置合わせが有効な場面については、 CCDビジョンドーミングマシンガイド をご覧ください。
ステッカー以外の製品:治具の活用でDJ771の費用対効果が高まる理由
金属バッジ、銘板、自動車用エンブレム、キーホルダーは、印刷されたステッカーシートではなく、個々の剛性のある部品であることが一般的です。治具によって毎回同じ既知の座標に保持できれば、DJ771は自動移動、位置の再現性、設備費のバランスが取れた実用的な選択肢になります。
SJ4060は位置のばらつきに対応できる範囲が広く、厳密な配置の負担も少なくなります。ただし、その柔軟性がすべてのお客様に同じ価値をもたらすわけではありません。安定した治具によって位置決めの課題を低コストで解決できる場合、DJ771のほうが費用対効果の高い構成となることがあります。
用途固有のリスクは、基材や最終用途によって異なります。 樹脂盛りバッジ、 樹脂盛り銘板、 自動車用エンブレム、 樹脂盛りキーホルダー の生産要件を確認してから、治具、樹脂、装置を確定してください。

最大生産量を最優先にすべきでない場面
- 樹脂を吐出する面積が非常に小さい場合: 多ヘッド構成の許容差では位置精度を確保できない場合は、単一ヘッドと適切な小容量ポンプを使用します。
- 製品の切り替えが頻繁な場合: 理論上の最大生産速度よりも、段取りの柔軟性と清掃時間を優先します。
- 樹脂の状態が安定しない場合: 速度を上げる前に、粘度、混合、脱泡、水分、硬化の問題を解決します。
- 位置にばらつきがある場合: 固定経路を速く動かせば総コストが下がると判断する前に、治具による位置管理とCCDビジョンを比較します。
- 外観品質が製品価値を大きく左右する場合: シフト当たりの良品数で計算します。不良率をわずかに下げるほうが、総生産サイクルを速めるより価値が高い場合があります。
樹脂に関わる判断には、 ドーミング用樹脂の選定ガイド と ドーミング用エポキシ樹脂とポリウレタン樹脂の比較ガイドをご利用ください。樹脂、表面、硬化工程が適していなければ、装置構成で補うことはできません。
信頼できる生産量の見積もりに必要な情報
- 製品の写真、図面、デザインデータ
- 製品寸法と、樹脂を吐出する最も狭い部分の寸法
- 各シートまたは治具上の製品数と配置位置
- 配置が規則的か、混在しているか、位置ずれがあるか、自由配置か
- 樹脂の種類、混合比、作業温度での粘度、可使時間
- 製品ごとの目標樹脂量または盛り高さ
- 毎時、シフト当たり、または月間の必要生産量
- 現在の投入、トレイ交換、硬化、検査の方法
- 同じ装置で生産する必要がある最小サイズの製品
- 許容不良率と、特に重視する不良の種類
- テスト用の実物サンプル、または製品を配置したトレイ一式
これらの情報を基に、供給元は単一ヘッドと多ヘッド吐出を比較し、適切なポンプの押しのけ容積を選び、実際の生産に即した経路をテストできます。そのうえで、生産量、精度、作業工数、柔軟性のバランスに適した機種がPJ180、DJ771、SJ4060のどれかを判断します。
FAQ
樹脂盛り加工の生産量が最も多いのは、どの装置ですか?
一律には答えられません。単純で規則的なシートに対し、基準テストと同じ5ヘッド構成と同等のポンプを使用する場合、PJ180、DJ771、SJ4060の吐出工程の処理速度は、自動化レベルの違いから想像するより近くなることがあります。DJ771とSJ4060は作業者の位置決め作業を減らし、特に製品位置にばらつきがある場合にSJ4060の利点が明確になります。
SJ4060は常にDJ771より多く生産できますか?
いいえ。規則的なレイアウトでは、同等のテスト条件でSJ4060の効率が約10–20%高くなる場合がありますが、より精密な吐出のために小容量ポンプを使うと、その差がなくなることもあります。より大きな利点は、複雑なレイアウトで位置決めが容易になり、位置ずれによる不良のリスクを低減できる点です。
PJ180に多ヘッド吐出ユニットは使えますか?
はい。製品間隔、ノズル間隔、樹脂の特性、作業手順が対応していれば、PJ180で多ヘッド吐出ユニットを使用できます。Robotaの標準多ヘッドユニットは最大8ヘッドに対応し、それを超えるヘッド数には、個別に設計・検証したレイアウトが必要です。ただし、トレイの移動や位置決めは引き続き手作業で行うため、生産量は作業のリズムに大きく左右されます。
計量ポンプが大きいと、精度が下がる場合があるのはなぜですか?
大型ポンプは動作量当たりに送る樹脂量が多く、大量吐出に役立ちますが、非常に少ない吐出量を細かく制御することは難しくなります。ポンプの押しのけ容積は、装置で対応する必要がある最大樹脂量と最小サイズの製品の両方を基準に選定してください。
非常に小さいステッカーにも多ヘッド吐出を使うべきですか?
必ずしもそうではありません。非常に小さい製品では、実際の樹脂塗布面積、目標吐出量、ノズル間隔、ポンプの押しのけ容積、端部の許容差を用いたサンプルテストが必要です。共通の多ヘッド経路では基準を満たせない場合、小容量ポンプを使用した単一ヘッド吐出のほうが、品質リスクを抑えられます。
購入前に生産量を見積もるうえで、最も確実な方法は何ですか?
実際の製品、トレイ全体のレイアウト、生産用樹脂、候補のポンプ、予定するノズル数を使ってサンプルテストを行います。トレイ全体のサイクルタイムを測定し、投入、清掃、硬化、検査、中断、不良品の影響を織り込んでください。これにより、カタログ速度を前提にするのではなく、根拠のある良品生産量を見積もれます。
まとめ
樹脂盛り加工の生産量は、装置の固定仕様ではなく、構成によって決まります。通常、型式名よりも、多ヘッドの使用と製品の複雑さのほうが大きく影響します。PJ180は、作業者がトレイを一定のペースで移動できれば、単純で規則的な製品で高い生産性を発揮できます。DJ771は設定した経路を自動で実行し、作業者がトレイの取り扱いに専念できるようにすることで、繰り返し生産を改善します。SJ4060は、ビジョンによる位置決めで、複雑なレイアウトや位置にばらつきのあるレイアウトを扱いやすくし、位置ずれによる不良を減らせる場面で最も大きな価値を発揮します。
まず、最小サイズの製品、目標樹脂量、トレイレイアウト、位置決めのリスクを確認してください。その後、ヘッド数とポンプの押しのけ容積を選定し、トレイ全体のサイクルをテストして、取り扱い作業と品質面の損失を考慮した良品生産量を計算します。この手順により、理論上の吐出速度だけを比べるより、はるかに確かな購入判断ができます。
